レインズとは?
「レインズ(REINS)」とは国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステムです。 「Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)」の英語の頭文字を並べて、「REINS」と呼ばれています。
レインズ(不動産流通機構)とは不動産会社が閲覧できる業者向けの不動産サイトで、全国13万の不動産会社が売却物件の情報をレインズ上で共有しています。


全国に4つのレインズ
全国にはこうしたレインズが4つあります。北海道、東北6県、北関東3県、首都圏1都3県、甲信越3県の17都道県を事業圏域として事業をおこなっているのが公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)です。
機構名称 | 対象エリア |
(公財)東日本不動産流通機構(東日本レインズ) | 北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・山梨県・長野県 |
(公社)中部圏不動産流通機構(中部レインズ) | 富山県・石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県 |
(公社)近畿圏不動産流通機構 (近畿レインズ) |
滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県 |
(公社)西日本不動産流通機構(西日本レインズ) | 鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県 |
レインズを利用している不動産会社に売却を依頼するメリット
売却を依頼した不動産会社に、売却希望物件をレインズに登録してもらうことによって、以下のメリットがあります。
早期の成約が期待できる。
レインズに物件を登録すると4つのエリアに分かれますが多くの不動産会社と情報共有できます。売買相手の対象が広範囲に広がるので、より多くの不動産会社に閲覧してもらい、宣伝してもらうことで、早期に物件を売買することが期待できます。
ただし、すぐに買い手がつかない場合は、売れ残っているというレッテルを多くの不動産会社へ与えてしまうので、売却を依頼した不動産会社と相談の上、掲載期間などを考慮しましょう。
取引状況を確認できる。
レインズは不動産会社専用の物件情報ネットワークと説明しましたが、売主に限りレインズを見ることができます。不動産会社が使うように全ての情報を見ることはできませんが、自分の物件がどのようにレインズに登録されているかをチェックすることができます。
レインズへの登録と不動産会社との媒介契約 について
不動産会社は売却の依頼を受けたすべての物件をレインズに登録するわけではありません。不動産会社と結ぶ媒介契約の種類によって、レインズ登録が義務付けられていないので、売却依頼をする際に、一般媒介契約をする場合は売主の方からレインズの掲載の申し出をする必要があります。
媒介契約の種類 | レインズへの登録義務 |
---|---|
専属専任媒介契約 | 媒介契約締結の翌日から5日以内にレインズに登録する義務がある。 |
専任媒介契約 | 媒介契約締結の翌日から7日以内にレインズに登録する義務がある。 |
一般媒介契約 | レインズへの登録義務はない。任意で登録が行える。 |
売却依頼している物件がレインズに登録されているか確認する方法
不動産会社に売却を依頼している物件の情報をレインズに登録してもらうと、レインズから不動産会社に登録証明書が発行されます。

売却依頼物件の確認方法
①売却依頼物件のエリアのレインズ公式サイトにアクセスする。

②登録証明書に記載されている「確認用ID」と「パスワード」を入力して、ログインする③売却依頼物件が表示されるので、内容に問題が無いかチェックする。
物件情報に誤りがないか。
土地の広さや建物の築年数等が正しいか。
図面が登録されているか。
提供した図面が閲覧出るようになっているか、確認する。
取引状況があっているか。
取引状況は「公開中」「書面による購入申し込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」のいずれかステータスになっている。不動産会社から取引が進んでいる報告がないのに「書面による購入申し込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」のステータスになっている場合、適切に売却活動が進められていない可能性があります。

まとめ
レインズに売却依頼物件の情報を登録してもらうことによって、よりたくさんの不動産会社に物件を閲覧・宣伝してもらうことによって、早期の売買契約の成立が期待できる。また、売却依頼主専用の物件確認のホームページで不動産会社が適切な売却活動をしているかチェックすることができるようになっている。